諸行無常という追い風 ~変わることを恐れず、行きたい場所へ~

チャレンジ

「ずっとこのまま」は、どこにもない。

こんにちは。

はじめまして。

オジーです。

もし、あなたの目の前に「絶対に変わらないもの」が一つだけあるとしたら、

それは一体何だと思いますか?

家族との絆。長年かけて築いた仕事の信用。

あるいは、自分の心の中にある、固い信念でしょうか。

ぼくたちは、変化の激しい毎日の中で、無意識に「変わらないもの」を探し、

それに安らぎを見出そうとします。

まるで、遠くに見える灯台の光を頼りにするように。

でも、本当に「絶対に変わらないもの」なんて、この世に存在するのでしょうか。


ふと窓の外に目をやれば、昨日まで青々としていた木々の葉が、
少しずつ赤や黄色にその姿を変えています。


鏡を覗き込めば、数年前の写真とは違う、
味わい深いシワが自分自身の顔に刻まれていることに気づくでしょう。


あれほど盤石に見えた大企業が、時代の波に飲まれていくニュース。昨日まで称賛されていたものが、明日には批判の的になるSNS。


そうです。

この世界に、たった一つだけ「絶対に変わらない真実」があるとするならば、

それは皮肉なことに「すべてのものは、常に変わり続ける」ということなのかもしれません。

「ずっとこのまま」は、どこにもない。

その事実に気づいた時、ぼくたちは少しだけ寂しくなったり、不安になったりします。

でも、もし。

その「変化」こそが、僕たちを新しい世界へ連れて行ってくれる「追い風」だとしたら?

これは、そんな「諸行無常」という真実を、絶望ではなく、希望の言葉に変換した、

61歳オジーの物語です。

僕らが「変化」を恐れる理由

そもそも、なぜぼくたちはこれほどまでに「変化」を恐れてしまうのでしょうか。

それはきっと、ぼくたちの心の中に「現状維持バイアス」という心の番人がいるからです。


「今のままでいれば、少なくとも今日と同じ明日が来るだろう」
「新しいことを始めて失敗するリスクより、何もしないで平穏を保つ方が賢明だ」


心の中でぼくたちを未知の危険から守るために、常にささやきかけます。

ぼく自身、その声にずっと耳を傾けてきました。

22年間続けてきた個人事業。お客様からの「ありがとう」という言葉。家族との穏やかな日常。

それは、ぼくが築き上げた「変わるはずのない場所」でした。

だからこそ、新しいTシャツブランド「SOUNEN PLAZA」を立ち上げるという決断は、

自分自身への挑戦でもありました。


「職人が、畑違いのデザインなんて上手くいくはずがない」
「長年の信用を、自ら壊すようなものじゃないか」
「この歳で、新しい挑戦なんて無謀だ」


心の中の番人は、あらゆる言葉で僕を引き止めようとしました。

安定という名の心地よさを、手放すことへの恐怖をあおるのです。

あなたにも、経験がありませんか?

新しい一歩を踏み出そうとした時、転職や独立を考えた時、

あるいは、ずっと続けてきた習慣をやめようとした時。

「やめておけ」というささやきが、あなたを立ち止まらせたことが。

それは、決してあなたが弱いからではありません。

ぼくたちが、これまで一生懸命に自分の人生を築き、それを大切に守ろうとしてきた証なのです。

変化を恐れるのは、ごく自然な、人間らしい感情なのかもしれません。

「諸行無常」は、希望の言葉

「諸行無常」

この言葉を聞くと、多くの人はどこか寂しさを感じるかもしれません。

「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり」——。

栄華を極めた者も、いつかは必ず滅びていく。

そんなはかなさや、あらがえない無力さを説く言葉として、ぼくたちの心に刻まれています。

確かに、それは真実なのでしょう。

しかし、崖っぷちに立たされたぼくが、この言葉と改めて向き合った時、

まったく違う意味が心に飛び込んできたのです。


「悪い状況も、永遠には続かない」


仕事が減り、収入が静かに減っていく。出口の見えないトンネルの中にいます。

そうだ、この苦しい状況も「変化」していくのが世の常なのだ。

だとしたら、下を向いている必要はない。顔を上げて、次の光を探しに行けばいい。

さらに、こうも考えました。


「良い状況でさえ、常に移り変わっていくものだ」


これは、一見すると残酷な事実かもしれません。

しかし、言い換えれば

「現状に満足せず、もっと良くしていける可能性が常にある」

ということではないでしょうか。

安定した仕事がある。それは素晴らしいことです。

でも、その安定に安住してしまったら、そこで成長は止まってしまう。

「諸行無常」とは、決してぼくたちを無力にする言葉ではない。

むしろ、

「常に新しくなれるんだ」と、僕たちの背中を押してくれる、力強いエールだと。

そう気づいた時、ぼくをしばりつけていた「変化への恐怖」という思いが、

すこし和らいでいく感覚をおぼえました。

移り変わることを、なげく必要はない。

むしろ、その流れを「追い風」にして、

自分が行きたい場所へと進むための力に変えてしまえばいい。

「諸行無常」は、ぼくにとって、あきらめの言葉から希望の言葉へと生まれ変わったのでした。

変化の波に「乗る」と決めた日

その日を境に、ぼくの見る世界は少しずつ色を変えていきました。

これまで「失うこと」ばかりに目を向けていたぼくが、

「これから何を生み出せるか」という未来に、

心を躍らせるようになったのです。

心の中にしまい込んでいた「若い頃の自分」が、再び顔を出しました。

バイクに夢中になったあの頃の情熱。ただ「かっこいい」「面白い」という理由だけで、

何かに突き動かされていた、あの感覚です。

「いずれ、すべて変わっていくなら」

「自分の心が一番ワクワクする方へ、自分から飛び込んでみよう」

その答えが、ぼくにとってはTシャツブランド「SOUNEN PLAZA」でした。

デザインの経験も、アパレルの知識もゼロ。

あるのは、崖っぷちの勢いと、根拠のない「やってみたい」「おもしろそう」という想いだけ。

周りから見れば、無謀な挑戦だったかもしれません。

心の中の番人も、「本当に大丈夫か?」と心配そうにつぶやいていました。

でも、ぼくは決めたのです。

押し寄せる変化の波を、ただ恐る恐る眺めているのではなく、サーフボードを抱えて、

その波に自ら乗ってみよう、と。


パソコンを開き、慣れないデザインソフトと格闘する。
YouTubeの先生に、デザインのイロハを教わる。
自分の言葉で、挑戦の物語をブログに綴る。


一つ一つの作業は、決して楽ではありません。

しかし、不思議なことに、事業で感じていたような「責任」という重圧だけでなく、

軽やかな充実感がそこにはありました。

昨日までできなかったことが、今日できるようになる。

知らなかった世界が、目の前に広がっていく。

それは、ぼくが忘れていた「創造」の喜びそのものでした。

変化の波に「乗る」と決めたあの日。

ぼくは、心のささやきにフタをして、未知の海原へと漕ぎ出す、一人の冒険者になったのです。

あなたの「次の一歩」が、世界を変える

ぼくのモットーは『人生はいつからだって面白くなる』

この言葉は、「諸行無常」という真実の、もう一つの側面なのかもしれません。

すべてが移り変わるからこそ、僕たちは何歳からでも、どんな状況からでも、

新しい物語を始めることができるのです。

この記事を読んでくれている、あなたへ。


もし今、あなたの心が少しだけ曇っているのなら。
もし、目の前の道が、ずっと続くように思えて息苦しくなっているのなら。
思い出してください。その景色も、永遠ではありません。


もし今、あなたが何かに挑戦したいけれど、一歩が踏み出せずにいるのなら。
「失敗したらどうしよう」という声に、足がすくんでいるのなら。
思い出してください。現状維持を選んでも、世界は少しずつ変わっていくのです。


だとしたら、ほんの少しだけ、勇気を出してみませんか。


変化の波を待つのではなく、自分から小さな波を起こしてみませんか。


それは、新しい本を手に取ることかもしれない。
気になっていた場所に、ふらっと出かけてみることかもしれない。
誰かに、自分の夢をそっと打ち明けてみることかもしれない。


どんなに小さな一歩でも、それは間違いなく、あなたの世界を変える「はじめの一歩」です。
その一歩が、昨日までとは違う景色を見せてくれる。
その一歩が、新しい出会いを連れてきてくれる。
その一歩が、「いずれ変わるなら、面白い方がいい」という、最高の冒険の始まりになる。


さあ、一緒に、諸行無常という追い風に乗りましょう。

変わることを恐れず、あなたの心が行きたいと叫ぶ場所へ。

あなたの次の一歩を、心から応援しています。


今日は大切な時間をいただきました。

そして最後までお読みいただき、ありがとうございました。

そうぞお元気で。また、お会いしましょう。

オジーでした。

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